
「当たるも八卦当たらぬも八卦」ということわざ、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
占い師さんがよく使う言葉として知られていますが、「八卦って何?」「どういう意味で使うの?」と聞かれると、正確に答えられる人は意外と少ないかもしれませんね。
また、日常会話で使ってみたいけれど、「使い方を間違えたら恥ずかしい」と不安に思う方もいるでしょう。
この記事では、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の意味や由来、実際の例文、さらには類語や対義語、英語表現まで、網羅的にわかりやすく解説します。
読み終える頃には、このことわざの本質が理解でき、自信を持って使えるようになりますよ!
「当たるも八卦当たらぬも八卦」を理解するための基礎知識

まずは、このことわざの基本的な情報からしっかりと押さえていきましょう。
読み方
「当たるも八卦当たらぬも八卦」の読み方は、「あたるもはっけあたらぬもはっけ」です。
「八卦」を「はちけ」や「はっか」と読み間違えないように注意してください。
また、長いことわざなので日常会話では省略されることもありますが、正式な形では「当たるも八卦当たらぬも八卦」と最後まで言います。
意味
「当たるも八卦当たらぬも八卦」とは、占いは当たる場合もあれば当たらない場合もあるため、その結果を過度に気にする必要はないという意味のことわざです。
占いの結果に一喜一憂せず、当たっても外れてもそれが占いの性質だと受け止める姿勢を促す言葉ですね。
占い師が占いの前置きとして「当たるも八卦当たらぬも八卦ですが…」と使うこともあります。
これは、「占いの結果は絶対ではありませんよ」という謙遜の気持ちや、結果を深刻に受け止めすぎないようにという配慮が込められています。
語源と由来
このことわざの「八卦(はっけ)」とは、古代中国の『易経(えききょう)』に由来する占いの基本的な体系を指します。
易経では、陰(⚋)と陽(⚊)の二つの記号を組み合わせて作られる8つの基本卦があり、それぞれ「乾(けん)」「坤(こん)」「震(しん)」「巽(そん)」「坎(かん)」「離(り)」「艮(ごん)」「兌(だ)」と呼ばれています。
これらを組み合わせて占いを行うことから、「八卦」は転じて占い全般を表す言葉になりました。
易経の思想には「変易(へんえき)」「不易(ふえき)」「簡易(かんい)」という三つの基本原則があるとされています。
「変易」は万物が常に変化するということ、「不易」は変化の中にも変わらない法則があるということ、「簡易」は複雑に見える事象も本質は単純だということを意味します。
つまり、占いの結果も常に変化するものであり、当たる時もあれば外れる時もある——この不確定さこそが易占の本質なのです。
また、易占の専門家は「遊び感覚や不真面目な態度で卦を取ると『誤占』になり外れる」とも言います。
正しい姿勢と真剣さが当たる鍵であり、結果が外れた時は占う側の姿勢に問題があったかもしれない、という考え方もあるのですね。
このことわざは江戸時代には既に広く使われていたとされており、占いが庶民の生活に根付いていた様子がうかがえます。
「使い方」がわかる「例文」3選

それでは実際に、「当たるも八卦当たらぬも八卦」がどのような場面で使われるのか、具体的な例文を見ていきましょう。
1:「占い師に今年の運勢を見てもらったけど、当たるも八卦当たらぬも八卦だから、参考程度に聞いておこう」
これは、占いの結果を深刻に受け止めすぎないようにしているシーンでの使い方です。
占いで良い結果が出ても悪い結果が出ても、あくまで占いであって確定した未来ではないという冷静な姿勢を示しています。
特に悪い結果が出た時に、必要以上に不安にならないための心の防御として使われることが多いですね。
「占いは占い」と割り切って、ポジティブに受け止める賢い態度だと言えるでしょう。
2:「友達が恋愛占いで『今月は出会いがある』って言われたらしいけど、当たるも八卦当たらぬも八卦だよね」
これは、他人の占い結果に対してコメントする場面での使い方です。
友人が占いの結果に期待しすぎているときに、「あまり期待しすぎないほうがいいよ」という優しい忠告のニュアンスで使われています。
占いを全否定するのではなく、「当たればラッキー、外れても気にしない」というバランスの取れた見方を提案する表現ですね。
日常会話で自然に使えるパターンです。
3:「手相占いで『あなたは大金持ちになる』と言われたが、当たるも八卦当たらぬも八卦、努力は怠らないようにしよう」
これは、良い占い結果に油断しないための自戒として使うシーンです。
占いで良いことを言われると嬉しくなりますが、それに甘んじて努力を怠ってはいけませんよね。
「占いの結果に頼りすぎず、自分の努力が大切」という前向きな姿勢を示す使い方です。
占いを楽しみつつも、現実をしっかり見据える大人の態度と言えるでしょう。
似た意味の「ことわざ」は?「類語」「言い換え」表現
「当たるも八卦当たらぬも八卦」と似た意味を持つことわざや表現を紹介します。
鬼が出るか蛇が出るか
「鬼が出るか蛇が出るか」とは、結果がどうなるかわからない、予測できない状況を表すことわざです。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が占いに特化した表現なのに対し、「鬼が出るか蛇が出るか」はより広く、あらゆる不確定な事柄に使えます。
例えば、「新しいプロジェクトに挑戦するが、鬼が出るか蛇が出るか」のように使います。
どちらのことわざも「結果は不確定」という点で共通していますが、「鬼が出るか蛇が出るか」のほうがやや緊張感や冒険のニュアンスが強いですね。
合うも不思議、合わぬも不思議
これは特に人間関係や相性について使われる表現で、「縁や相性というものは不思議なもので、理屈では説明できない」という意味です。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が占いの結果の不確定性を表すのに対し、「合うも不思議、合わぬも不思議」は人間関係の妙を表現しています。
「あの二人が仲良くなるなんて合うも不思議だね」といった使い方をします。
占い師が相性占いの結果を伝える際に、「合うも不思議、合わぬも不思議ですからね」と付け加えることもあるでしょう。
運を天に任せる
「運を天に任せる」は、人事を尽くした後は結果を天の采配に委ねるという意味の慣用句です。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が占いの結果を気にしない態度を示すのと同様に、「運を天に任せる」も最終的な結果は自分の力ではコントロールできないと認める表現ですね。
ただし、「運を天に任せる」には「できる限りの努力はした」という前提があることが多く、より積極的なニュアンスがあります。
「受験勉強は十分にやったから、後は運を天に任せるしかない」のように使われます。
人事を尽くして天命を待つ
これは「できる限りの努力をした後は、結果は天に委ねて静かに待つ」という意味の四字熟語に由来する表現です。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」よりも格式高く、より哲学的な響きがあります。
占いとは直接関係ありませんが、「結果は不確定なものとして受け入れる」という点では共通しています。
ビジネスシーンや真剣な状況でよく使われる表現ですね。
「対義語」は?
それでは、「当たるも八卦当たらぬも八卦」とは反対の意味を持つことわざや表現を見てみましょう。
当たらぬ八卦はあれども、外れる神籤(おみくじ)はなし
このことわざは「占いは外れることもあるが、神社のおみくじは神様の言葉だから外れることはない」という意味です。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が占いの不確実性を認めるのに対し、こちらは神様の言葉の絶対性を強調しています。
ただし、現代ではこの表現はあまり使われず、どちらかというと古い言い回しですね。
信仰心の厚い人が「おみくじの結果は真摯に受け止めるべき」という意味で使うことがあります。
必ず当たる
シンプルですが、「必ず当たる」という断定的な表現は、「当たるも八卦当たらぬも八卦」の対義語と言えます。
「あの占い師は必ず当たると評判だ」のように使われます。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が謙虚さや不確実性を認める態度なのに対し、「必ず当たる」は確実性や自信を示す表現です。
ただし、占いの世界では「必ず当たる」と断言することは稀で、多くの占い師は謙虚な姿勢を保ちます。
石橋を叩いて渡る
「石橋を叩いて渡る」は、用心深く慎重に物事を進めることのたとえです。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」が結果を気にしない楽観的な態度を示すのに対し、「石橋を叩いて渡る」は慎重に確認しながら進む態度を示します。
占いの結果を「参考程度に」と軽く受け止めるのではなく、あらゆる可能性を慎重に検討する姿勢ですね。
「彼は石橋を叩いて渡る性格だから、占いの結果も鵜呑みにせず自分で調べるだろう」のように使えます。
「英語」で言うと?
「当たるも八卦当たらぬも八卦」に相当する英語表現を紹介します。
Fortune-telling is a hit or miss.(占いは当たるか外れるかだ)
"hit or miss"は「当たり外れがある」「一か八か」という意味の英語表現です。
"fortune-telling"は「占い」を意味し、この文は直訳すると「占いは当たるか外れるかだ」となります。
「当たるも八卦当たらぬも八卦」の意味をストレートに伝える表現として最適ですね。
日常会話でも使いやすく、"Fortune-telling is always hit or miss, so don't take it too seriously."(占いは当たり外れがあるから、真剣に受け止めすぎないで)のように使えます。
Take it with a grain of salt.(話半分に聞いておきなさい)
"Take it with a grain of salt"は「話半分に聞く」「鵜呑みにしない」という意味の慣用表現です。
直訳すると「一粒の塩と一緒に受け取る」となりますが、これは「疑いの塩を少し加えて受け止める」という比喩から来ています。
占いの結果に対して「当たるも八卦当たらぬも八卦だから気にしすぎないで」と言いたいときに、"You should take the fortune-teller's prediction with a grain of salt."(その占い師の予言は話半分に聞いたほうがいいよ)のように使えます。
日常的によく使われる表現で、占い以外の話題にも広く応用できます。
You never know.(どうなるかわからない)
"You never know"は「どうなるかわからない」「予測できない」という意味のカジュアルな表現です。
占いの結果について「当たるかどうかわからない」という不確実性を表現するのにぴったりですね。
"The fortune-teller said I'll meet someone special, but you never know."(占い師が特別な人に出会うって言ったけど、どうなるかわからないよね)のように使います。
シンプルで覚えやすく、日常会話で頻繁に使われる便利なフレーズです。
まとめ
「当たるも八卦当たらぬも八卦」は、占いは当たる時もあれば外れる時もあるため、その結果を過度に気にする必要はないという意味のことわざです。
古代中国の『易経』に由来する「八卦」という占いの体系から生まれた言葉で、占いの本質的な不確実性を表しています。
占い師が謙遜の気持ちを込めて使うこともあれば、占いの結果に一喜一憂しないための心構えとして使われることもありますね。
大切なのは、占いの結果を楽しみつつも、それに振り回されず、自分の努力や判断を大切にする姿勢です。
良い結果が出たら素直に喜び、悪い結果が出ても必要以上に落ち込まない——そんなバランス感覚を持つことが、このことわざが教えてくれる知恵だと言えるでしょう。
ぜひ、占いを楽しむ場面や、友人との会話の中で「当たるも八卦当たらぬも八卦だからね」と使ってみてください。
きっと、あなたの言葉に深みと余裕が生まれますよ!