ことわざ

「清水の舞台から飛び降りる」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「清水の舞台から飛び降りる」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「清水の舞台から飛び降りる」ということわざ、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。何か大きな決断をする場面で使われる表現ですよね。でも、いざ「どういう意味?」と聞かれると、正確に答えるのは意外と難しいかもしれません。

このことわざには、実は京都の清水寺に関する驚くべき歴史的な背景があるんですね。江戸時代には本当に飛び降りる人がいたという事実を知ると、この言葉の重みがさらに深く理解できるはずです。

この記事では、「清水の舞台から飛び降りる」の意味や由来、そして実際の使い方まで、わかりやすく丁寧に解説していきますね。例文や類語、対義語、さらには英語表現まで網羅的にご紹介しますので、きっと日常生活で自信を持って使えるようになりますよ。

「清水の舞台から飛び降りる」を理解するための基礎知識

「清水の舞台から飛び降りる」を理解するための基礎知識

読み方

まずは読み方から確認しておきましょう。このことわざは「きよみずのぶたいからとびおりる」と読みます。

ここで注意していただきたいのが、「清水」の読み方なんですね。「しみず」ではなく「きよみず」と読むのが正しいんです。京都の有名なお寺「清水寺(きよみずでら)」に由来することわざですから、お寺の名前と同じ読み方になるんですね。

日常会話では「清水の舞台から飛び降りるつもりで」と使われることが多いですよね。覚えやすい表現ですが、読み方だけは間違えないように気をつけたいところです。

意味

「清水の舞台から飛び降りる」とは、死を覚悟するほどの決心をして、思い切った行動を取ることを意味することわざです。

もう少し詳しく説明すると、「一世一代の大勝負」「後には引けない覚悟」を決める場面で使われる表現なんですね。人生の重大な決断をする時、失敗したら大変なことになるとわかっていても、それでも前に進むという強い意志を表しているんです。

現代では主に以下のような場面で使われていますよ。

  • 高額な買い物をする時(マイホーム購入、高級車、ブランド品など)
  • 大胆な値下げや投資をする時
  • 告白や結婚など人生の転機となる決断をする時
  • 起業や転職など、人生の方向性を大きく変える時
  • 思い切った改革や挑戦をする時

日常的には「清水の舞台から飛び降りるつもりで」という形で、「思い切って」「覚悟を決めて」という意味で気軽に使われることも多いですよね。

語源と由来

このことわざの由来には、京都の清水寺における驚くべき歴史的事実が関係しているんですね。実はこれ、江戸時代に本当に起こっていた出来事が元になっているんです。

清水寺の本堂にある「清水の舞台」は、崖にせり出すように建てられた高さ約12〜13メートルの構造物です。ビルの4階くらいの高さですから、かなりの高さですよね。この舞台から飛び降りると、無傷なら願いが叶い、もし死んでしまっても成仏できるという信仰が、江戸時代に広まったとされています。

実際に清水寺の記録「成就院日記」によると、江戸時代には234人もの人が飛び降りを試みたという記録が残っているんですね。さらに驚くべきことに、生存率は約85.4%だったそうです。これは舞台の下に木々が生い茂っていて、クッションの役割を果たしていたからだと考えられているんですよ。

特に元禄期(1688〜1704年)には飛び降りがブームになったとも言われています。願い事を叶えたい人々が後ろ向きに飛び降りる姿が、当時は決して珍しくなかったのかもしれませんね。

しかし、このような危険な行為は長くは続きませんでした。明治5年(1872年)に政府が飛び降り禁止令を出し、明治35年頃には竹矢来(たけやらい)で防止策が取られるようになったんです。

こうした歴史的背景から、「命がけの覚悟で大きな決断をする」という意味のことわざとして現代まで受け継がれてきたんですね。実際に命の危険があった行為だからこそ、このことわざには重みがあると言えるのではないでしょうか。

「使い方」がわかる「例文」3選

「使い方」がわかる「例文」3選

それでは、実際にどのような場面で「清水の舞台から飛び降りる」が使われるのか、具体的な例文を見ていきましょう。日常生活やビジネスシーンなど、さまざまな状況での使い方がわかりますよ。

1:「清水の舞台から飛び降りるつもりで、ボーナスを全部つぎ込んでマイホームの頭金にした」

これは住宅購入という人生の大きな決断をする場面での使い方ですね。マイホームは多くの人にとって一生に一度の大きな買い物ですよね。

貯めてきたボーナスを全額使うということは、後戻りできない決断です。失敗したら経済的に大きな痛手を負うかもしれないというリスクを承知の上で、それでも踏み切る覚悟を表現しているんですね。

この例文では、「清水の舞台から飛び降りるつもりで」という形で使われていますが、これは実際によく使われる形です。「つもりで」をつけることで、「それくらいの覚悟で」という意味合いがより強調されるんですよ。

2:「起業するなんて無謀だと周りに反対されたが、清水の舞台から飛び降りる覚悟で会社を辞めた」

安定した会社員生活を捨てて起業するという、人生の大きな転換点での使用例です。周囲の反対があっても自分の信念を貫くという強い意志が感じられますよね。

起業は成功するかどうかわからない挑戦です。失敗すれば収入がなくなるリスクもありますが、それでも夢を追いかける決断をした様子が伝わってきます。

この例文のように、「清水の舞台から飛び降りる覚悟で」という表現も頻繁に使われます。「覚悟で」という言葉を加えることで、決意の強さがより明確になるんですね。

3:「彼女に告白するため、清水の舞台から飛び降りる気持ちでプロポーズした」

恋愛や結婚という人生の重要な決断における使い方の例です。告白やプロポーズは、相手にフラれるかもしれないという不安がありますよね。

特にプロポーズは人生のパートナーを決める重大な瞬間です。断られたら傷つくし、その後の関係も気まずくなるかもしれない。でも、それでも自分の気持ちを伝えるという勇気と覚悟がこの表現に込められているんですね。

この例文では「清水の舞台から飛び降りる気持ちで」という形になっています。「気持ちで」を使うことで、実際の行動よりも内面的な決意や心理状態を強調できるんですよ。

他にも日常生活では、「清水の舞台から飛び降りるつもりで高級ブランドのバッグを買った」「清水の舞台から飛び降りる覚悟で上司に意見した」など、さまざまな場面で使えますね。

似た意味の「ことわざ」は?「類語」「言い換え」表現

「清水の舞台から飛び降りる」と似た意味を持つことわざや表現は、実はいくつもあるんですね。それぞれ微妙にニュアンスが違うので、場面に応じて使い分けると表現の幅が広がりますよ。

ルビコン川を渡る

「ルビコン川を渡る」は、もう後戻りできない重大な決断をするという意味の表現です。「清水の舞台から飛び降りる」と非常に近い意味を持っていますね。

この表現は、古代ローマのカエサル(シーザー)が軍隊を率いてルビコン川を渡り、ローマに進軍した故事に由来します。当時のローマでは、将軍が軍隊を連れてルビコン川を渡ることは反逆行為とされていて、渡れば内戦は避けられない状況だったんですね。

「清水の舞台から飛び降りる」との違いは、「ルビコン川を渡る」の方がより「引き返せない」という不可逆性を強調している点です。一方、「清水の舞台から飛び降りる」は「覚悟」や「勇気」のニュアンスがより強いと言えるでしょう。

一か八か

「一か八か」は、成否の予測がつかない状況で、運を天に任せて思い切って行動するという意味の表現です。

サイコロ賭博で「丁(偶数)」と「半(奇数)」を表す漢字から来ているという説や、「一」と「八」の字形が賭博の目に似ているという説など、由来には諸説あるんですね。

「清水の舞台から飛び降りる」と比べると、「一か八か」は運や偶然性の要素がより強い表現です。計画性よりも賭け的な要素が強調されているんですよ。例えば「一か八かやってみる」というように、気軽に使えるのも特徴ですね。

背水の陣を敷く

「背水の陣を敷く」は、退路を断って、もう後には引けない状況に自らを追い込んで戦うという意味のことわざです。

これは中国の故事で、漢の将軍・韓信が川を背にして陣を敷き、兵士たちに「ここで負ければ逃げ場はない」と覚悟を決めさせて勝利したという話に由来しています。

「清水の舞台から飛び降りる」との違いは、「背水の陣」の方が戦略的・計画的な決断というニュアンスがある点です。自ら退路を断つことで力を発揮するという、より戦略的な意図が込められているんですね。

乾坤一擲(けんこんいってき)

「乾坤一擲」は、運命をかけて一気に勝負することを意味する四字熟語です。「乾坤」は天地・世界、「一擲」は一度投げることを表しています。

サイコロを一度だけ投げて運命を決めるという、非常に大胆な決断を表現しているんですね。文学作品や格式高い文章でよく使われる表現ですよ。

「清水の舞台から飛び降りる」と比べると、「乾坤一擲」はやや堅い印象があります。日常会話ではあまり使われず、書き言葉として使われることが多いのが特徴ですね。

「対義語」は?

「清水の舞台から飛び降りる」の対義語、つまり反対の意味を持つ表現も見ていきましょう。慎重な姿勢や保守的な行動を表すことわざがこれにあたりますね。

石橋を叩いて渡る

「石橋を叩いて渡る」は、用心に用心を重ねて、慎重すぎるほど慎重に行動するという意味のことわざです。

石で作られた頑丈な橋でさえ、叩いて安全を確認してから渡るという様子から、非常に用心深い態度を表しているんですね。時には慎重すぎて機会を逃すという、やや否定的なニュアンスで使われることもあります。

「清水の舞台から飛び降りる」が大胆で勇気ある決断を表すのに対し、「石橋を叩いて渡る」はリスクを避けて慎重に行動する姿勢を表しています。完全に対照的な考え方だと言えますよね。

君子危うきに近寄らず

「君子危うきに近寄らず」は、賢明な人は危険だとわかっている場所や状況には最初から近づかないという意味のことわざです。

「君子」とは徳のある立派な人物のことで、そのような人は危険を冒さないという教えが込められているんですね。予防的にリスクを避けるという、非常に保守的な姿勢を表現しています。

「清水の舞台から飛び降りる」が危険を承知で挑戦する姿勢であるのに対し、「君子危うきに近寄らず」はそもそも危険な状況を避けるという考え方です。行動を起こす前の段階から異なるアプローチだと言えるでしょう。

二の足を踏む

「二の足を踏む」は、決断できずに躊躇する、ためらうという意味の慣用句です。一歩目は踏み出したものの、二歩目がなかなか出ないという様子を表しているんですね。

この表現は、能や歌舞伎などの舞踊で、同じ足を二度続けて踏むことから来ているとされています。舞台上で動きが止まってしまう様子が、決断できない心理状態を表現しているんですよ。

「清水の舞台から飛び降りる」が即断即決の決断を表すのに対し、「二の足を踏む」は決断できずに迷っている状態を表しています。行動力の有無という点で対照的だと言えますね。

「英語」で言うと?

「清水の舞台から飛び降りる」を英語で表現する場合、直訳はできませんが、似た意味を持つ英語の慣用表現がいくつかありますよ。国際的なコミュニケーションでも使える表現を見ていきましょう。

take the plunge(思い切って飛び込む)

「take the plunge」は、長い間迷っていたことに対して、ついに決断して行動を起こすという意味の英語表現です。「plunge」は「飛び込む」「突入する」という意味の単語なんですね。

もともとは冷たい水に飛び込む様子を表す表現でしたが、現在では重大な決断をする場面で広く使われています。結婚や起業、転職など、人生の大きな決断を表現する時によく使われるんですよ。

例文としては、「After years of hesitation, I finally took the plunge and started my own business.(何年も迷った末、ついに思い切って起業した)」のように使えます。「清水の舞台から飛び降りる」に最も近いニュアンスを持つ英語表現だと言えるでしょう。

burn one's bridges(橋を燃やす)

「burn one's bridges」は、後戻りできないように自ら退路を断つという意味の英語表現です。文字通り、自分が渡ってきた橋を燃やしてしまうという様子から来ているんですね。

この表現は、軍隊が敵地に侵入した後に自軍の橋を燃やし、退却できないようにして戦う様子に由来しています。もう引き返せないという不可逆性を強調する表現なんですよ。

「Don't burn your bridges behind you.(後戻りできないようなことはするな)」のように、否定形で注意を促す形でもよく使われます。日本語の「ルビコン川を渡る」とも似た意味合いを持つ表現ですね。

go for broke(一か八かやる)

「go for broke」は、全てを賭けて勝負する、一か八かでやってみるという意味の英語表現です。「broke」は「無一文の」という意味で、文字通り一文無しになるリスクを承知で全力を尽くすという姿勢を表しているんですね。

この表現は第二世界大戦中の日系アメリカ人部隊442連隊戦闘団のモットー「Go for Broke」が有名になったことで広まったとされています。

「Let's go for broke and invest everything we have in this project.(一か八か、全財産をこのプロジェクトに投資しよう)」のように使えます。「清水の舞台から飛び降りる」の持つ大胆さと決断力を表現できる英語フレーズですよ。

まとめ

「清水の舞台から飛び降りる」ということわざについて、意味や由来、使い方まで詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

このことわざは、死を覚悟するほどの決心をして思い切った行動を取るという意味で、京都の清水寺で江戸時代に実際に起こっていた出来事が由来になっているんでしたね。234人もの人が飛び降りたという歴史的事実を知ると、このことわざの重みがより深く感じられるのではないでしょうか。

現代では、マイホームの購入や起業、告白など、人生の重要な決断をする場面で使われることが多い表現です。「清水の舞台から飛び降りるつもりで」「清水の舞台から飛び降りる覚悟で」「清水の舞台から飛び降りる気持ちで」など、さまざまな形で使えるのも便利ですよね。

類語としては「ルビコン川を渡る」「一か八か」「背水の陣を敷く」など、対義語としては「石橋を叩いて渡る」「君子危うきに近寄らず」などがありました。場面に応じて使い分けると、より豊かな表現ができるようになりますよ。

英語では「take the plunge」「burn one's bridges」「go for broke」などの表現が似た意味を持っているので、国際的な場面でも活用できますね。

人生には時として大きな決断が必要な場面がありますよね。そんな時、このことわざを思い出して、勇気を持って一歩踏み出すきっかけにしていただけたら嬉しいです。ぜひ日常会話でも使ってみてくださいね。