ことわざ

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」ということわざ、聞いたことはありますよね。でも、いざ「どういう意味?」と聞かれると、なんとなくはわかるけど正確には説明できない…という方も多いかもしれませんね。

実はこのことわざ、私たちの日常生活や人間関係において、とても大切な教訓を含んでいるんですね。人を見た目や噂だけで判断してしまった経験、皆さんにもきっとあるのではないでしょうか。

この記事では、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の正確な意味や由来、実際の使い方がわかる例文、さらには類語や対義語、英語表現まで、わかりやすく丁寧に解説していきますね。読み終える頃には、自信を持ってこのことわざを使いこなせるようになっているはずですよ。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」を理解するための基礎知識

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」を理解するための基礎知識

読み方

このことわざの読み方は、「うまにはのってみよひとにはそうてみよ」です。

「添うて」の部分を「そって」と読んでしまいそうになりますが、正しくは「そうて」なんですね。「添う」という動詞の連用形に、「て」がついた形です。現代ではあまり使わない言い回しですから、読み間違えやすいポイントかもしれませんね。

意味

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の意味は、馬の良し悪しは実際に乗ってみなければわからないし、人の良し悪しも実際に付き合ってみなければわからないということなんですね。

つまり、何事も見た目や聞いた情報だけで判断せず、自分で直接体験してみることが大切だという教えを伝えているんです。

馬がどんなに立派に見えても、実際に乗ってみたら走りにくいかもしれません。逆に見た目は地味でも、乗ってみたらとても乗り心地が良いこともありますよね。人間関係も同じで、第一印象や噂だけで人を判断してはいけないということなんですね。

先入観や食わず嫌いを戒め、実際に経験することの重要性を説いた、とても実践的なことわざと言えますね。

語源と由来

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の由来について見ていきましょうね。

このことわざの出典は、江戸時代初期の俳諧師・松江重頼さんが編纂した「毛吹草(けふきぐさ)」という俳諧の資料集とされています。「毛吹草」は1645年(正保2年)に刊行された書物で、日本各地のことわざや風習、名物などを集めたものなんですね。

また、室町時代から江戸時代にかけて演じられた狂言の演目「縄綯(なわない)」にも、同様の趣旨の表現が登場するんですよ。これは、このことわざの考え方が古くから民衆の間に広く知られていたことを示しているんですね。

馬という動物が選ばれた背景には、当時の社会における馬の重要性があります。江戸時代以前、馬は移動手段としてだけでなく、戦にも使われる非常に価値の高い動物でしたよね。馬の良し悪しは、武士にとって生死を分けることもあったんです。

だからこそ、見た目だけで馬を選んではいけない、実際に乗ってみて判断しなければならないという教訓が生まれたんですね。そしてそれが、人間関係にも当てはまる普遍的な真理として、現代まで受け継がれてきたわけです。

「使い方」がわかる「例文」3選

「使い方」がわかる「例文」3選

1:「彼は無口で近寄りがたい印象だったけど、一緒に仕事をしてみたらとても面倒見がよくて頼りになる人だったよ。まさに馬には乗ってみよ人には添うてみよだね」

これは職場での人間関係について語る場面での使い方ですね。

第一印象では「怖そう」「話しかけにくい」と思っていた同僚や上司が、実際に一緒に働いてみると全く違う一面を見せてくれた、という経験はありませんか。無口だったのは人見知りだっただけかもしれませんし、真面目で仕事熱心だからこそ厳しく見えていたのかもしれませんよね。

この例文は、先入観を持たずに実際に関わってみることの大切さを表現しています。ビジネスシーンでも日常会話でも使いやすい例文ですね。

2:「この仕事は大変そうだからと避けていたけど、実際にやってみたら自分に向いていることがわかった。馬には乗ってみよ人には添うてみよというけれど、本当にそのとおりだと実感したよ」

こちらは、仕事やチャレンジに対する姿勢について語る場面での使い方ですね。

新しいプロジェクトや職種について、「自分には無理そう」「難しそう」と思い込んで避けてしまうこと、ありますよね。でも、実際にやってみないと本当の適性はわからないんです。

この例文では、「人には添うてみよ」の部分を「仕事には取り組んでみよ」という意味合いで応用しています。このことわざは人間関係だけでなく、物事全般の経験の大切さを表現する際にも使えるんですね。

3:「SNSの評判だけで判断するのはよくないよ。馬には乗ってみよ人には添うてみよっていうでしょう?実際に会って話してみないと、その人の本当の人柄はわからないものだから」

現代社会における、SNSや口コミに関する場面での使い方ですね。

インターネットやSNSが発達した現代では、会ったこともない人についての情報が簡単に手に入りますよね。でも、ネット上の評判や噂だけで人を判断するのは危険です。実際には全く違う人物かもしれませんし、情報が偏っている可能性もありますからね。

この例文は、古いことわざが現代の課題にも通用するという好例です。AIやデータが重視される時代だからこそ、実際の体験の価値が改めて見直されているんですね。

似た意味の「ことわざ」は?「類語」「言い換え」表現

人は見かけによらぬもの

「人は見かけによらぬもの」は、人の本質や能力は外見だけでは判断できないという意味のことわざですね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」と非常に近い意味を持っていますが、少しニュアンスが違うんですよ。「人は見かけによらぬもの」は、見た目と中身のギャップを指摘する表現であるのに対し、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」は、実際に体験することの重要性により重点を置いているんですね。

つまり、前者は「見た目で判断するな」という教えで、後者は「自分で体験してみよ」という行動を促す教えなんです。

案ずるより産むが易し

「案ずるより産むが易し」は、あれこれ心配するよりも、実際にやってみたら案外簡単にできるものだという意味のことわざですね。

もともとは出産に関することわざで、「出産前はあれこれ心配するけれど、実際に産んでみたら案外スムーズだった」という意味から生まれたものなんですよ。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」と共通するのは、やってみないとわからないという点ですね。ただし、「案ずるより産むが易し」は特に「心配していたより簡単だった」というポジティブな結果を含意しているのに対し、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」は結果の良し悪しではなく、体験すること自体の価値を強調しているという違いがありますね。

百聞は一見に如かず

「百聞は一見に如かず」は、人から百回聞くよりも、一度自分の目で見た方が確かであるという意味の有名なことわざですよね。

中国の古典「漢書」に由来する言葉で、情報の確実性について述べたものなんです。聞いた情報よりも、自分で見た情報の方が信頼できるという意味ですね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」との共通点は、間接的な情報ではなく直接的な体験を重視するという点です。ただし、「百聞は一見に如かず」は「見る」という視覚的な体験に限定されているのに対し、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」は「乗る」「添う」という、より深い関わりを示しているんですね。

論より証拠

「論より証拠」は、あれこれ議論するよりも、証拠を示す方が確実だという意味の表現ですね。

理屈や理論をいくら並べても、実際の証拠や事実には敵わないということを表しています。これは現代のビジネスシーンでもよく使われる表現ですよね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」と共通するのは、理論や推測ではなく実際の経験や事実を重視するという姿勢ですね。どちらも、実践主義を強調することわざと言えるでしょう。

「対義語」は?

石橋を叩いて渡る

「石橋を叩いて渡る」は、石で作った頑丈な橋でも叩いて安全を確かめてから渡るという意味で、用心深く物事を進めることを表すことわざですね。

このことわざは、慎重さや用心深さを肯定的に捉えた表現なんです。失敗しないように事前に十分な準備や確認をする姿勢を推奨しているんですね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」が「まずは体験してみよう」という行動重視の姿勢であるのに対し、「石橋を叩いて渡る」は「慎重に事前確認をしよう」という準備重視の姿勢なんです。つまり、行動のタイミングや姿勢において対照的な考え方を示しているんですね。

転ばぬ先の杖

「転ばぬ先の杖」は、転ばないうちに杖を用意しておくという意味で、失敗しないように前もって準備することの大切さを説くことわざですね。

これも「石橋を叩いて渡る」と同様に、慎重さと事前準備の重要性を強調した表現なんです。問題が起きる前に対策を講じておくという予防的な姿勢を表しています。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」が経験を通じて学ぶことを推奨しているのに対し、「転ばぬ先の杖」は経験する前に準備することを推奨しているという点で、対義的な関係にあると言えますね。

念には念を入れよ

「念には念を入れよ」は、注意した上にさらに注意を重ねよという意味で、十分すぎるほど慎重であることを勧めることわざですね。

一度確認したからといって安心せず、何度も確認することの大切さを説いているんです。特に重要な仕事や判断をする際に使われる表現ですよね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」が「まず体験してから判断しよう」という姿勢であるのに対し、「念には念を入れよ」は「体験する前に十分すぎるほど確認しよう」という姿勢なので、アプローチの方向性が正反対なんですね。

「英語」で言うと?

The proof of the pudding is in the eating(プディングの味は食べてみないとわからない)

この英語の諺は、「実際にやってみないと本当の価値はわからない」という意味で、「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」に最も近い表現ですね。

直訳すると「プディングの証明は食べることにある」となります。プディングがどんなに美味しそうに見えても、実際に食べてみないと本当の味はわからないということなんですね。

イギリスで古くから使われている表現で、見た目や理論ではなく、実際の体験が真実を教えてくれるという考え方を表しています。英語圏の方との会話でこの日本のことわざを説明したい時に、とても便利な表現ですよ。

Don't judge a book by its cover(本を表紙で判断するな)

この英語表現は、「外見だけで物事を判断してはいけない」という意味で、特に人を見た目だけで評価することを戒める言葉ですね。

本の内容の良し悪しは表紙のデザインだけではわからない、という比喩から生まれた表現なんです。地味な表紙の本に素晴らしい内容が書かれているかもしれませんし、派手な表紙でも中身が薄いこともありますよね。

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」の「人は見かけによらぬ」という側面に焦点を当てた表現と言えますね。英語圏でも非常によく使われる慣用句なので、覚えておくと便利ですよ。

Try before you buy(買う前に試せ)

この表現は、「購入する前に試用してみるべきだ」という意味で、特に商品やサービスの購入に関して使われる実践的なフレーズですね。

もともとはマーケティングや販売の分野で使われ始めた言葉なんですが、現代では試着や試乗、無料トライアルなど、さまざまな場面で使われるようになりました。

「馬には乗ってみよ」の部分に特に通じる表現で、実際に体験してから判断するという姿勢を端的に表していますね。ビジネス英語としても使いやすい表現ですよ。

まとめ

「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」ということわざについて、詳しく見てきましたね。

このことわざの核心は、見た目や聞いた情報だけで判断せず、実際に自分で体験してみることの大切さを教えてくれているということでしたよね。馬の良し悪しは乗ってみないとわからないし、人の本当の人柄も付き合ってみないとわからないという、とてもシンプルで深い教えなんですね。

江戸時代の「毛吹草」を出典とする古いことわざですが、SNSやAIが発達した現代社会においても、その価値は全く色褪せていません。むしろ、情報だけが溢れる時代だからこそ、実際の体験の重要性が見直されているんですね。

職場での人間関係、新しい仕事へのチャレンジ、初対面の人との出会い…私たちの日常には、このことわざが当てはまる場面がたくさんありますよね。先入観や噂だけで判断せず、まずは自分で体験してみる。そうすることで、思いがけない発見や出会いがあるかもしれませんよ。

もちろん、何でもかんでも無計画に飛び込むのではなく、「石橋を叩いて渡る」という慎重さも時には必要です。でも、慎重になりすぎて何もチャレンジできないのも考えものですよね。

皆さんも、ぜひこの「馬には乗ってみよ人には添うてみよ」という言葉を心に留めて、新しい体験や出会いに前向きになってみてくださいね。日常会話やビジネスシーンでも、きっと使える場面があるはずですよ。