
「急がば回れ」ということわざ、一度は耳にしたことがありますよね。でも、いざ「どんな意味?」と聞かれると、少し迷ってしまう方も多いかもしれませんね。急いでいるのに回れって、なんだか矛盾してるように感じませんか?
実はこのことわざ、単なる教訓だけでなく、日本の歴史や地理が詰まった深い言葉なんですね。この記事では、「急がば回れ」の正確な意味や由来、実際の使い方がわかる例文、さらには類語や対義語、英語での表現まで、たっぷりとご紹介していきますね。
きっとこの記事を読み終える頃には、「急がば回れ」を自信を持って使えるようになっているはずですよ。
「急がば回れ」を理解するための基礎知識

まずは「急がば回れ」の基本的な情報から見ていきましょうね。読み方や意味、そして興味深い由来について詳しく解説していきますね。
読み方
「急がば回れ」は、「いそがばまわれ」と読みます。
「急がば」の「ば」は、もし〜ならば、という仮定を表す言葉なんですね。つまり「急ぐならば」という意味になります。現代の日常会話ではあまり使わない表現かもしれませんが、ことわざの中ではよく見かける形ですよね。
特に難しい読み方ではありませんが、ことわざとして言葉のリズムが心地よいので、声に出して読んでみると覚えやすいかもしれませんね。
意味
「急がば回れ」の意味は、急いでいるときこそ、危険な近道を選ばずに、遠回りでも安全で確実な道を選んだ方が、結果的に早く目的を達成できるということなんですね。
一見すると矛盾しているように感じますよね。急いでいるのに回り道をするなんて、時間がかかるんじゃないかって思いませんか?でも、これが深い教訓を含んでいるんです。
例えば、近道だと思って選んだ道が実は危険で、途中で事故やトラブルに巻き込まれてしまったら、結局はもっと時間がかかってしまいますよね。焦って失敗するくらいなら、確実な方法を選んだ方が良いという教えなんですね。
この教訓は、物理的な道だけでなく、ビジネスや勉強、人間関係など、あらゆる場面に当てはまります。「手抜きをせず、地道にコツコツと進む」「基礎をしっかり固める」といった考え方も、この「急がば回れ」の精神と言えるかもしれませんね。
語源と由来
「急がば回れ」の由来、実はとても興味深いんですよ。このことわざは、16世紀頃の古歌に由来しているとされています。
その古歌というのが、「武士の矢橋の船は早くとも急がば廻れ瀬田の長橋」という和歌なんですね。これは琵琶湖周辺の地理が関係しているんです。
当時、琵琶湖の南側には「矢橋」という場所がありました。ここから船に乗れば対岸まで直線距離で渡れるので、一見すると近道に思えますよね。でも実は、琵琶湖は風が強く波が荒いことで知られていて、船での移動は危険を伴っていたんですね。特に急いでいるときに船が出せなかったり、最悪の場合は遭難してしまう可能性もありました。
一方で、「瀬田の唐橋」(せたのからはし)という橋を渡る陸路があったんです。こちらは確かに距離は長いかもしれませんが、安全で確実に目的地に到着できました。
つまり、急いでいる武士さんに対して「矢橋の船は速そうに見えても危険だから、遠回りでも瀬田の唐橋を渡った方が結果的に早く着くよ」と助言したのが、この歌の意味なんですね。滋賀県発祥のことわざとも言えるかもしれませんね。
この実際の地理的な教訓が、時代を超えて広く一般的な人生の知恵として定着していったんです。江戸時代以前から広く使われるようになり、現代まで受け継がれている歴史あることわざなんですね。
「使い方」がわかる「例文」3選

それでは、「急がば回れ」を実際にどう使うのか、具体的な例文を見ていきましょう。日常生活やビジネスシーンなど、さまざまな場面での使い方をご紹介しますね。
1:「このプロジェクトは急ぎだけど、急がば回れで基礎からしっかり固めよう」
これはビジネスシーンでよく使われる表現ですね。プロジェクトに締め切りがあって焦っている状況でも、手抜きをせずに丁寧に進めた方が良い結果が出るという意味なんです。
例えば、新商品の開発を急いでいるとき、市場調査やテストを省略して発売を急いでしまうと、後でクレームや不具合が出て結局はやり直しになってしまうかもしれませんよね。それよりも、時間をかけてでも調査・検証をしっかり行った方が、最終的には早く成功につながるという考え方ですね。
この例文は、チームメンバーに対して「焦らず確実に進めよう」と励ます場面で使えますよ。
2:「怪我をしたけど、急がば回れでしっかり治してから復帰する」
これは健康管理や自己管理に関する使い方ですね。スポーツ選手や仕事で忙しい人が、怪我や病気を無理して早く復帰しようとすると、かえって悪化してしまうという状況を表しています。
早く現場に戻りたい気持ちはわかりますよね。でも、中途半端に治った状態で無理をすると、再発したり症状が長引いたりして、結局は休む期間が長くなってしまうかもしれません。
そんなとき「急がば回れだよ」と自分に言い聞かせたり、周りの人がアドバイスする際に使える表現なんですね。健康第一、しっかり休んで完全に回復してから復帰する方が、長い目で見れば効率的だという教訓です。
3:「資格試験まで時間がないけど、急がば回れで基礎問題から復習しよう」
これは勉強や学習に関する例文ですね。試験が近づいてくると、つい難しい問題や過去問ばかりに手を出したくなりますよね。でも、基礎が固まっていないと応用問題は解けないんですね。
時間がないからこそ、焦って難しいことばかりやるのではなく、まずは基礎をしっかり理解することが大切だという意味です。基礎がしっかりしていれば、応用問題もスムーズに解けるようになりますよね。
受験生さんや資格取得を目指している方が、自分を励ます際に使える言葉かもしれませんね。「遠回りに見えても、基礎固めが一番の近道だ」という前向きな気持ちを表現できますよ。
似た意味の「ことわざ」は?「類語」「言い換え」表現
「急がば回れ」と似た意味を持つことわざや表現は、実はたくさんあるんですよ。それぞれ微妙にニュアンスが違うので、使い分けられると便利ですよね。
急いてはことを仕損じる
「急いてはことを仕損じる」(いそいではことをしそんじる)は、焦って物事を進めると失敗してしまうという意味のことわざですね。
「急がば回れ」が「確実な方法を選ぼう」という提案なのに対して、こちらは「焦ると失敗するよ」という警告のニュアンスが強いかもしれませんね。結果よりも失敗のリスクに焦点を当てていると言えるでしょう。
例えば、仕事で焦ってミスをしてしまった同僚に「急いてはことを仕損じるって言うからね」と慰める場面で使えますよ。「急がば回れ」よりも、すでに起きた失敗を振り返るときに使いやすい表現かもしれませんね。
あわてる乞食はもらいが少ない
「あわてる乞食はもらいが少ない」は、焦って行動すると十分な成果が得られないという意味のことわざなんですね。
昔、物乞いをする人が、慌てて次々と家を回っていると、一軒一軒での滞在時間が短くなって、結果的にもらえるものが少なくなってしまうという例えから来ているんです。逆に、落ち着いて丁寧にお願いした方が、多くのものをもらえるという教訓ですね。
「急がば回れ」と同じく「焦らず丁寧に」という教えですが、こちらは「量や成果」に注目している点が特徴的かもしれませんね。ビジネスで営業活動をする際などに、「量より質」を意識させる言葉として使えますよ。
急がば高火
「急がば高火」(いそがばたかび)は、あまり聞き慣れないかもしれませんが、急いで火に近づきすぎると、かえって効率が悪くなるという意味のことわざなんですね。
火に近づきすぎると熱すぎて作業ができなくなったり、やけどをしたりしてしまいますよね。程よい距離を保った方が、結果的に早く仕事ができるという教えです。
これも「急がば回れ」と同じく「過度な急ぎは逆効果」という意味ですが、「高火」という具体的なイメージを使っている点が特徴的ですね。最近はあまり使われないことわざかもしれませんが、知っているとちょっと通な印象を与えられるかもしれませんよ。
石橋を叩いて渡る
「石橋を叩いて渡る」も、慎重に確認しながら物事を進めるという意味で、「急がば回れ」と似た教訓を持っていますね。
丈夫な石橋でも、念のため叩いて安全を確認してから渡るという慎重さを表現しています。ただし、「急がば回れ」が「遠回りでも確実に」というニュアンスなのに対して、「石橋を叩いて渡る」は「何度も確認する慎重さ」に重点が置かれているかもしれませんね。
場合によっては「慎重すぎる」「心配性」という少しネガティブな意味で使われることもありますが、基本的にはリスク管理の大切さを説く言葉として理解されていますよ。
「対義語」は?
「急がば回れ」とは反対の意味を持つことわざも見ていきましょうね。時と場合によっては、こちらの考え方が適切なこともありますよね。
鉄は熱いうちに打て
「鉄は熱いうちに打て」は、好機を逃さず、タイミングを見計らって行動すべきだという意味のことわざですね。
鍛冶屋さんが鉄を加工するとき、熱して柔らかくなっているうちに叩かないと、冷めて固まってしまうと加工できなくなりますよね。これと同じように、チャンスは今しかない、今すぐ行動すべきだという教えなんです。
「急がば回れ」が「慎重に確実に」を重視するのに対し、「鉄は熱いうちに打て」は「タイミングとスピード」を重視しています。ビジネスチャンスや恋愛のタイミングなど、逃すと二度と来ないような機会には、こちらの考え方が適しているかもしれませんね。
先んずれば人を制す
「先んずれば人を制す」(さきんずればひとをせいす)は、他の人より先に行動すれば、有利な立場に立てるという意味のことわざですね。いわゆる「先手必勝」という考え方です。
ビジネスや競争の場面では、のんびり確実にやっていたら他の人に先を越されてしまうこともありますよね。そういうときは、多少のリスクを取ってでも素早く動いた方が良いという教えなんです。
「急がば回れ」とは真逆の発想ですが、どちらが正しいというわけではありませんよね。状況によって使い分けることが大切なんですね。新規市場への参入や革新的なアイデアの実行など、スピードが重要な場面では、こちらの考え方が適しているかもしれません。
善は急げ
「善は急げ」(ぜんはいそげ)は、良いと思ったことはすぐに実行すべきだという意味のことわざですね。
「いいことをしよう」と思っても、「明日やろう」「来週やろう」と先延ばしにしていると、結局やらなくなってしまったり、タイミングを逃してしまったりしますよね。だから、良いことだと思ったら迷わずすぐに行動しようという教えなんです。
「急がば回れ」が「慎重に」を説くのに対して、「善は急げ」は「決断と実行のスピード」を重視しています。ボランティアや人助けなど、道徳的に良いことをする際には、こちらの精神が大切かもしれませんね。
「英語」で言うと?
「急がば回れ」を英語でどう表現するか、興味ありませんか?実は英語圏にも同じような教訓を持つことわざがあるんですよ。
Haste makes waste(急ぐと無駄を生む)
「Haste makes waste」は、直訳すると「急ぐことは無駄を作る」という意味になりますね。
これは英語圏で最もよく使われる表現の一つで、焦って行動すると、ミスや無駄が生じて結局は非効率になるという教えなんですね。「急がば回れ」とほぼ同じ意味と言えるでしょう。
「Haste」は急ぐこと、「waste」は無駄や浪費を意味します。韻を踏んでいて覚えやすいですよね。英会話の中でも比較的よく使われる表現なので、覚えておくと便利かもしれませんよ。
例えば、"Don't rush. Haste makes waste."(急がないで。急ぐと無駄が出るよ)という感じで使えますね。
More haste, less speed(急ぐほど遅くなる)
「More haste, less speed」は、直訳すると「より急ぐほど、より速度は落ちる」という意味になります。
これは特にイギリス英語でよく使われる表現なんですね。急げば急ぐほど、かえって遅くなってしまうという逆説的な教えで、まさに「急がば回れ」の精神そのものですよね。
「More...less...」という対比の構造が印象的で、論理的な響きがありますね。ビジネスシーンでプロジェクトの進め方を議論する際などに使える表現かもしれません。
例えば、"If we try to do this too quickly, it's more haste, less speed."(これを急ぎすぎると、急がば回れの状態になるよ)といった使い方ができますよ。
Slow and steady wins the race(ゆっくり着実な方が勝つ)
「Slow and steady wins the race」は、直訳すると「遅くても着実な方が競争に勝つ」という意味ですね。
これは「ウサギとカメ」のイソップ童話から来ている表現なんです。速いウサギが油断して休んでいる間に、遅くても休まず歩き続けたカメが勝ったという有名なお話、ご存知ですよね。
「急がば回れ」とは少しニュアンスが違って、こちらは「速さより継続と着実さが大切」という意味合いが強いかもしれませんね。長期的なプロジェクトや目標達成について話すときに適した表現ですよ。
例えば、"Don't worry about others. Slow and steady wins the race."(他人を気にしないで。ゆっくり着実にやれば勝てるよ)という励ましの言葉として使えますね。
まとめ
ここまで「急がば回れ」について、意味から由来、使い方まで詳しく見てきましたね。
改めてポイントをまとめると、「急がば回れ」は急いでいるときこそ、危険な近道ではなく安全で確実な方法を選ぶべきだという教えでしたね。琵琶湖の矢橋と瀬田の唐橋という具体的な地理から生まれた、歴史あることわざだったんです。
焦っているときって、つい楽な方法や手抜きをしたくなりますよね。でも、そんなときこそ「急がば回れ」の精神を思い出してみてください。基礎をしっかり固める、丁寧に確認する、確実な方法を選ぶ。そうすることで、結果的には最短距離で目標に到達できるんですね。
もちろん、状況によっては「鉄は熱いうちに打て」や「善は急げ」のように、スピード重視で行動すべき場面もありますよね。大切なのは、その場面場面で適切な判断をすることなんだと思います。
ぜひ日常生活の中で「急がば回れ」ということわざを使ってみてくださいね。焦っている自分を落ち着かせたり、周りの人にアドバイスしたりする際に、きっと役立つはずですよ。