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「苦虫を噛み潰したよう」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「苦虫を噛み潰したよう」の意味や由来とは?例文でわかりやすく解説!

「苦虫を噛み潰したような顔」って、日常会話や本の中で聞いたことがありませんか?
なんとなく「すごく嫌そうな顔」というイメージは湧くものの、正確な意味や使い方を聞かれると、ちょっと迷ってしまいますよね。

きっと多くの方が、このフレーズを耳にしたことはあっても、自信を持って説明できるかと言われると少し不安に感じるかもしれませんね。
そもそも「苦虫」って何?という疑問も湧いてくるかもしれません。

この記事では、「苦虫を噛み潰したよう」ということわざについて、意味や由来、具体的な使い方、類語や対義語、さらには英語表現まで、網羅的にわかりやすく解説していきますね。
日常生活や文章表現で使えるようになるヒントがたくさん詰まっていますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

「苦虫を噛み潰したよう」を理解するための基礎知識

「苦虫を噛み潰したよう」を理解するための基礎知識

まずは基本的なことから見ていきましょう。
この慣用句の読み方や意味、そして言葉が生まれた背景を知ることで、より深く理解できるようになりますよ。

読み方

「苦虫を噛み潰したよう」は、「にがむしをかみつぶしたよう」と読みます。
「噛」という漢字は「嚙」とも書くことがありますが、どちらも同じ意味なんですね。

ちなみに、この表現は「苦虫を噛み潰したような顔」という形でよく使われますが、「苦虫を食い潰したような顔」という言い方もあるんですよ。
意味はほとんど同じなので、どちらを使っても大丈夫なんですね。

意味

「苦虫を噛み潰したよう」は、ひどく苦々しい、不愉快そうな表情を表す慣用句です。

もう少し詳しく言うと、嫌なことがあったり、不快な思いをしたりして、思わず顔をしかめてしまう様子を表現する言葉なんですね。
眉間にシワを寄せて、口をギュッと結んだような、あの表情を思い浮かべていただくとわかりやすいかもしれません。

単なる「ちょっと嫌だな」という程度ではなく、かなり強い不愉快感や苦々しさを表現する時に使う言葉なんですよ。
だから、ちょっとした不満を表す時よりも、本当に嫌そうな表情、我慢しているような表情を描写する際に使われるんですね。

語源と由来

さて、気になるのが「苦虫」って何なの?という点ですよね。
実は、「苦虫」というのは特定の虫を指しているわけではないんです。

これは、「もし噛んだらすごく苦いだろう」と想像できるような虫のことを指しているんですね。
つまり、架空の虫というか、比喩的な表現として使われているんですよ。

この表現の出典は、江戸時代の滑稽本『浮世風呂』にあるとされています。
江戸時代の人々も、銭湯での会話や日常生活の中で、こんな風に表情を描写していたんですね。

虫を噛んだときの、あの何とも言えない苦さや不快感って、誰もが想像できますよね。
そんな時の顔をイメージすることで、不愉快そうな表情を生き生きと表現できるというわけなんです。

きっと昔の人も、誰かが嫌そうな顔をしているのを見て、「まるで苦い虫を噛んだみたいな顔だね」と言い始めたのかもしれませんね。
それが時代を超えて、今でも使われる表現として定着したというのは、とても興味深いと思いませんか?

「使い方」がわかる「例文」3選

「使い方」がわかる「例文」3選

では、実際にどんな場面でこの表現を使うのか、具体的な例文を見ていきましょう。
シチュエーションごとに見ていくと、使い方のイメージが掴みやすくなりますよ。

1:「部長は予算削減の報告を聞いて、苦虫を噛み潰したような顔をした」

これはビジネスシーンでの例文ですね。
予算削減という嬉しくないニュースを聞いた部長さんが、明らかに不愉快そうな表情を浮かべている様子が目に浮かびませんか?

口には出さないけれど、顔には「参ったな」「困ったな」という気持ちがありありと表れている、そんな場面なんですね。
会議室でこういう表情を見かけたら、「あ、部長さん、本当に困っているんだな」とすぐにわかりますよね。

このように、職場での不本意な状況や、受け入れがたい決定を知った時の表情を描写する際に使えるんですよ。

2:「息子は苦い薬を飲まされて、苦虫を噛み潰したような顔をしている」

これは日常生活でよく見る光景ですよね。
お子さんに薬を飲ませようとするとき、こんな表情を見たことがある親御さんも多いのではないでしょうか?

苦い薬を口に入れた瞬間、顔全体がぎゅっとしかめられて、なんとも言えない表情になる様子が伝わってきますね。
この例文では、実際に苦いものを味わったことによる不快な表情を表現しているんです。

面白いことに、この慣用句は「苦虫」という言葉を使っていますが、実際に苦い薬を飲む場面で使うこともできるんですね。
比喩が現実の苦さと重なる、なんだか言葉遊びのような面白さがあると思いませんか?

3:「父は娘にお小遣いをねだられて、苦虫を噛み潰したような表情で財布を取り出した」

これもまた、家庭でありそうなシーンですよね。
お小遣いを出すことは嫌ではないけれど、予定外の出費に少し困っている、そんなお父さんの複雑な心境が表れている表情なんですね。

この例文のポイントは、「仕方なく」「渋々」何かをする時の表情を表現しているところなんですよ。
お父さんは結局お小遣いを渡すんですが、その表情には「またかぁ」「今月厳しいんだけどなぁ」という気持ちが見て取れるわけです。

こういう、言葉には出さないけれど顔に出てしまう不満や困惑を描写する際に、この慣用句はとても便利なんですね。
小説や日記などの文章表現でも、よく使われる描写方法なんですよ。

似た意味の「ことわざ」は?「類語」「言い換え」表現

「苦虫を噛み潰したよう」と似たような意味を持つ表現は、他にもいくつかあるんですよ。
それぞれ微妙にニュアンスが違うので、状況に応じて使い分けられると表現の幅が広がりますね。

苦渋の表情

「苦渋」(くじゅう)は、苦しみや悩みを含んだ、苦々しい表情や気持ちを表す言葉です。
「苦渋の決断」という表現を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

「苦虫を噛み潰したよう」との違いは、苦渋の方がより精神的な苦しみや葛藤を含んでいる点なんですね。
単なる不快感というよりも、深い悩みや苦悩が背景にある、そんなニュアンスがあるんですよ。

例えば「彼は苦渋の表情で辞表を提出した」と言うと、辞めることへの深い思いや葛藤が感じられますよね。
一方、「苦虫を噛み潰したような顔で辞表を提出した」だと、もう少し表面的な不快感や不本意さが強調される感じがしませんか?

渋面(じゅうめん)をつくる

「渋面をつくる」は、不満や不快を表す、しかめっ面をするという意味の表現です。
「渋い顔」とも言いますね。

これは「苦虫を噛み潰したよう」にかなり近い意味を持っているんですよ。
ただ、少し違うのは、「渋面」の方がやや短い表現で、文学的な装飾が少ないという点かもしれません。

日常会話では「渋い顔をする」の方が使いやすいかもしれませんね。
「上司は私の提案に渋い顔をした」という風に、すっきりと表現できるんですよ。

一方で、小説などで情景をより鮮やかに描写したい時は、「苦虫を噛み潰したような」という比喩表現の方が、読者の想像力を刺激するかもしれませんね。

眉をひそめる

「眉をひそめる」は、不快に思って眉間にシワを寄せるという意味の慣用句です。
これも不愉快な表情を表す言葉として、よく使われますよね。

この表現は、顔の動作を具体的に描写している点が特徴なんですね。
「苦虫を噛み潰したよう」が比喩的な表現なのに対し、「眉をひそめる」は実際の顔の動きを直接的に表現しているんですよ。

例えば「彼女は騒音に眉をひそめた」という文章は、とても端的で明確ですよね。
読者も「ああ、眉間にシワを寄せたんだな」とすぐにイメージできるわけです。

使い分けとしては、よりシンプルに表現したい時は「眉をひそめる」、もっと印象的に、強い不快感を表現したい時は「苦虫を噛み潰したよう」を選ぶといいかもしれませんね。

仏頂面(ぶっちょうづら)

「仏頂面」は、むすっとした、不機嫌そうな顔を表す言葉です。
なんだか面白い響きの言葉ですよね。

この表現は、不愉快さというよりも、不機嫌さや無愛想な様子を表すニュアンスが強いんですね。
「苦虫を噛み潰したよう」が「すごく嫌そう」なら、「仏頂面」は「むすっとしている」という感じでしょうか。

「彼はいつも仏頂面をしている」というように、その人の性格や日頃の態度を表現する時にも使えるんですよ。
一方、「苦虫を噛み潰したよう」は、ある特定の瞬間の表情を描写する時に使うことが多いという違いがあるんですね。

「対義語」は?

不愉快そうな表情を表す「苦虫を噛み潰したよう」の反対は、どんな表現になるでしょうか?
嬉しそうな表情、満足そうな顔を表す言葉を見ていきましょう。

破顔一笑(はがんいっしょう)

「破顔一笑」は、顔をほころばせてにっこりと笑うことを表す四字熟語です。
「顔を破って笑う」という字面からも、思わず笑顔になってしまう様子が伝わってきますよね。

これは「苦虫を噛み潰したよう」とは真逆の表情なんですね。
苦々しい顔が一瞬で笑顔に変わる様子を、「苦虫を噛み潰したような顔から破顔一笑した」というように対比させて使うこともできるんですよ。

例えば「部長は最初は苦虫を噛み潰したような顔をしていたが、好成績の報告を聞いて破顔一笑した」という文章なら、表情の変化が鮮やかに描写できますよね。
このように、対義語を知っておくと、表現の幅がぐっと広がるんですね。

満面の笑み

「満面の笑み」は、顔いっぱいに浮かべる笑顔という意味ですね。
とても嬉しそうで、幸せそうな表情を表現する言葉なんですよ。

「苦虫を噛み潰したよう」が顔全体に不快感が表れている様子を表すのに対し、「満面の笑み」は顔全体が喜びで満たされている様子を表すんですね。
どちらも顔全体に感情が表れているという点では共通していますが、その感情が正反対なわけです。

「お小遣いをねだられて苦虫を噛み潰したような顔をした父親と、もらった娘の満面の笑み」というように、対照的な表情を並べて描写すると、場面が生き生きと伝わりませんか?
こうした対比表現は、文章をより印象的にする効果があるんですよ。

晴れ晴れとした表情

「晴れ晴れとした表情」は、心配事や悩みがなくなって、すっきりと明るい顔つきを表す表現です。
まるで曇り空が晴れたような、爽やかな気分が表情に表れている様子なんですね。

これも「苦虫を噛み潰したよう」とは対照的な表現ですよね。
苦々しい、不快そうな顔と、晴れ晴れとした明るい表情は、まさに対極にあると言えるでしょう。

特に、何か問題が解決した後や、嫌なことから解放された時の表情を表現する際に使えますね。
「最初は苦虫を噛み潰したような顔で取り組んでいた仕事も、無事に終わって晴れ晴れとした表情になった」という風に使えば、気持ちの変化も同時に伝えられるんですよ。

「英語」で言うと?

グローバル化が進む現代、英語でも同じような表現ができたら便利ですよね。
英語圏にも、不愉快そうな表情を表す面白い表現があるんですよ。

To make a sour face(酸っぱい顔をする)

「To make a sour face」は、直訳すると「酸っぱい顔をする」という意味です。
面白いことに、日本語では「苦い虫」、英語では「酸っぱい顔」と、味覚を使った比喩になっているんですね。

「sour」は酸っぱいという意味で、レモンなどを食べた時の、顔をしかめる表情を思い浮かべてもらえればわかりやすいかもしれません。
不快な表情、しかめっ面を表現する際に使われるんですよ。

例えば「He made a sour face when he heard the news.」(彼はそのニュースを聞いて、しかめっ面をした)という風に使えるんですね。
文化は違っても、味覚の不快感を顔の表情に例えるという発想は共通しているのが興味深いですよね。

To pull a face / To make a face(顔をしかめる)

「To pull a face」や「To make a face」は、「顔をしかめる」「変な顔をする」という意味の表現です。
これはとても直接的でシンプルな言い方なんですね。

不快感や不満を表情に出す様子を表現するのに使われますが、子どもが嫌いな食べ物を見て顔をしかめる様子など、軽いニュアンスでも使えるんですよ。
日本語の「苦虫を噛み潰したよう」よりも、もう少しカジュアルな表現と言えるかもしれませんね。

「She pulled a face at the thought of eating vegetables.」(野菜を食べることを考えて、彼女は顔をしかめた)というように使えるんです。
日常会話でもよく使われる、とても便利な表現なんですよ。

To look displeased(不快そうに見える)

「To look displeased」は、「不快そうに見える」「不満そうに見える」という意味です。
これは比喩を使わない、ストレートな表現なんですね。

「displeased」は「不快な」「不満な」という意味の形容詞で、「He looked displeased with the result.」(彼はその結果に不満そうだった)というように使えるんですよ。
ビジネスシーンや、よりフォーマルな場面でも使いやすい表現かもしれませんね。

日本語の「苦虫を噛み潰したよう」が比喩的で文学的な表現なのに対し、「look displeased」はより客観的で、事実を淡々と述べる感じがありますね。
状況に応じて、こうした表現を使い分けられると、英語でのコミュニケーションもスムーズになるのではないでしょうか。

まとめ

ここまで「苦虫を噛み潰したよう」という慣用句について、詳しく見てきましたね。
最後に、大切なポイントをおさらいしておきましょう。

「苦虫を噛み潰したよう」は、ひどく苦々しい、不愉快そうな表情を表す江戸時代から使われている慣用句なんですね。
「苦虫」というのは特定の虫ではなく、噛んだら苦いだろうと想像される架空の虫を指しているんです。

使い方としては、誰かが嫌なことをされたり、不本意な状況に置かれたりして、思わず顔をしかめてしまう様子を描写する時に使うんでしたよね。
ビジネスシーンでも家庭内でも、日常の様々な場面で使える表現なんですよ。

類語には「苦渋の表情」「渋面をつくる」「眉をひそめる」などがあり、それぞれ微妙にニュアンスが違うということも学びましたね。
対義語としては「破顔一笑」や「満面の笑み」があり、対照的に使うことで表現力が増すんでしたね。

英語では「make a sour face」など、味覚を使った比喩表現があるのも面白いポイントでしたよね。
文化が違っても、人間の表情を表現する方法には共通点があるということが感じられたのではないでしょうか。

この慣用句を使えるようになると、誰かの表情をより豊かに、印象的に描写できるようになりますよ。
小説や日記を書く時はもちろん、普段の会話の中でも「あの時、部長さん、苦虫を噛み潰したような顔してたよね」なんて使ってみると、場面が生き生きと伝わるかもしれませんね。

ことわざや慣用句は、私たちの言葉を豊かにしてくれる素敵な表現なんです。
ぜひ、この「苦虫を噛み潰したよう」という表現を、日常生活の中で使ってみてくださいね。