生命保険文化センターの平成28年度生活保障に関する調査で、もし自分に万が一のことがあれば遺族の生活について不安を持っている方が約7割強いるとの結果がでました。
調査からも分かるように、生命保険に加入して遺族にも安心して生活してほしいと願っている人がかなりいます。
いざ、生命保険に加入すると決めても問題なのは、どれくらいの金額が自分たちにとって必要な金額なのかです。
金額設定によっては、せっかく加入したのに、生活費が足りないとなっては本末転倒な話です。
今回は、本末転倒な事態にならないように、あなたに必要な設定金額を知る方法を4つにまとめてみました。
生命保険を選ぶ時に必要な金額に設定できる4つのポイント
必要な金額に設定するためには、以下の4つのポイントを把握する必要があります。
4つのポイントを把握すると、将来の生活費についてどれくらいの保障額が必要なのかがわかってきます。
保障額がわかると、生命保険に加入しても生活費が足りない事態が防げます。
順番に見ていきましょう。
①万が一のことがあればどれくらい生活費がかかるのか計算する
一つ目は、もし万が一のことがあればどれくらい生活費がかかるかです。
万が一のときがあってから一ヶ月間試算すれば、生活費がどれくらいかおおよそわかります。
生活費の中には、お子さんがいれば授業料等も含みます。
②公の制度でどれくらい手元にお金が入ってくるのかを知る
次に、公の制度でどれくらいのお金が入ってくるかです。
もし、パートナーの方が、サラリーマンや公務員だった場合、公の制度で死亡退職金や遺族年金の制度が深く関わってきます。
死亡退職金の具体的な金額については、勤続年数や役職によって貰える金額が違ってきます。
また、遺族年金については、生前の国民年金等のお支払状況によって金額が違ってきます。
遺族年金は、遺族基礎年金(お子さんがいた場合に支払われる)と遺族厚生年金(遺族に支払われる)とに分かれ、それぞれ受け取れる条件も異なってきます。
③葬式代の平均相場を知っておく
もし、万が一のときが起きた場合、すぐに必要なのは、葬式代です。
葬式代の平均相場は、およそ200万円と言われています。
葬式代は各会社によっても金額にばらつきがあり、頻繁にトラブルが多いことでも有名です。
何かしようと思ったら、オプションを3個も4個も必要だったりします。
平均相場を事前に知ることで、出て行くお金を少しでも減らせますし、葬儀会社の説明もおかしいところに気が付きやすくなります。
④生活費で足りない金額を把握する
①~③まで計算してみると、最終的に生活費でどれくらい足りないかが算出できます。
足りない金額が、あなたの生命保険に必要な金額になります。
生命保険に加入する際には、足りない生活費さえきちんと補填しておけば問題ありませんし、スタッフの説明で余計なオプションに加入しなくても済みます。
何故金額を設定するのに計算が必要なのか?
何故ベストな金額を知るためには、これほどのややこしい計算が必要になってくるのでしょうか。
理由は2つあります。
順番に見ていきましょう。
契約して戻ってくるお金が少なすぎて生活できなくなる事態を防ぐため
一つ目の理由は、生命保険に契約していざ受け取ることになったときに、思ったより金額が少なくて生活できない事態を防ぐためです。
計算せずに大体これくらいあったらいけるというアバウトな考えが、最大の要因です。
普段から、自分の生活について把握していないと起こりやすい問題です。
自分はどれくらいの生活費をかけているのか、きちんと分かるようにしておきましょう。
生命保険なしで約7割強が遺族の生活が不安を持っているため
二つ目の理由は、約7割強の人が遺族の生活に不安を抱いています。
生命保険文化センターの平成28年度調査で明らかになった数字です。
多くの人が、残された遺族が自分貯蓄だけでは生活が厳しいことが推測できます。
ですから、生命保険でどうにかしようという考えに至るのです。
生命保険でどうにかするときに、どれくらいの金額があれば遺族が安心して生活できるのかと考えることは大変重要なことがわかります。
多すぎれば月々の保険料に負担が、少なすぎると将来が負担になります。
何事もベストな金額が一番負担にならず、将来も安心できる生活がおくれるようになります。
次に具体的に、収支のバランスについて説明致します。
生命保険の金額を決める上で把握して欲しい収支のバランス
生命保険の金額を決める上で、把握してほしいのは、収支のバランスです。
月々の出ていくお金、入ってくるお金を正確に把握しておきましょう。
具体的に金額を出す上で、参考にして欲しいものをピックアップします。
実際計算するときの参考にしてください。
計算するときには、大体1ヶ月程度で十分です。
月々に出ていく金額
まずは、生活する上で出ていく金額をピックアップします。
生活費
一つ目は、生活費です。
プライベートや生活必需品も含めて計算しましょう。
今、会社勤めしている人は、生活費の算出だけで大丈夫です。
というのも、ややこしい所得税や住民税を含め、社会保険等はご自身の給料から自動的に引かれているからです。
教育費(お子様が大学生以下の場合)
もし、ご家族に社会人にはなっていない学生のお子さんがいれば、教育費が必要になってきます。
大学までの費用を算出しておきましょう。
もし、お子さんが社会人になられて独立している場合は、教育費はゼロとなります。
住居費
3つ目は、住居費です。
住居費は、家賃、固定資産税、住宅ローン、電気代、ガス代、水道代等住んでいる上でかかるお金のことです。
生活費はすぐに出てきますが、人によっては住居費のことを忘れてることもよくあるので意外と盲点になります。
ご自身が住んでいるだけでどれくらいお金が出ていっているのかも非常に重要です。
ここを把握していないと正確には把握できなくなり、最終的に生命保険に加入したけど生活費が足りない事態につながります。
月々に入ってくるお金
次に、入ってくるお金についてです。
出ていくお金に比べて非常にシンプルで把握しやすい項目になっています。
主に以下の2つが入ってくるお金となります。
現在の貯蓄金額
まず1つ目は、現時点での貯蓄金額です。
これまで、どれくらいの貯蓄をしてきたかによって設定金額が決まります。
月収
次に、ご自身の月収です。
もし、会社勤めをしている場合にはすぐ把握できると思います。
フリーランス等で活躍されている方は、把握している方は問題ありませんが、把握していない方は一度、計算することをオススメします。
貯蓄と月収の合わせた額を出ていくお金から引いた額が足りないお金となり、生命保険等の保障等で補填する金額になります。
この金額に合わせて、生命保険に加入するようにしましょう。
まとめ
生命保険文化センターの調査により、約7割強の方が遺族の生活を心配している衝撃の結果になっています。
何かしら生命保険で補填を考えている割合が多く、将来に渡っても増えていくのではないでしょうか。
ご家族ができたら、真っ先に生命保険の検討をすすめますが、保障金額については、ご自身の収入と出て行くお金がどれくらいなのか把握することが必要です。
把握していると、必然的に生活に足りない金額が出てくるので、足りない分を生命保険で補填しましょう。
生命保険の月々の保険料が多すぎると今の生活に負担が、少なすぎると将来遺族の方の生活の負担が増えます。
バランスがいい金額を知るためにも試算は重要です。
正確に把握することで、将来も残された家族が安心して生活できるようになります。