保険の見直すとき、もし難病になったら・・・といったときの考えには、なかなか至りません。確かに難病はかかる確率も非常に低いものですし、私にはちょっとと思ってしまうのです。
しかし、実際難病になられた方の悩みは、お金の面もありますが、保険についてどのように見直していっていいのかわからない点でもあります。難病になってからは、保険に加入する条件と保険料が厳しくなります。したがって、既存に加入している保険があれば、継続で十分です。
今回は、難病にかかってしまったら、どのように行動すればいいのかを説明していきます。
難病になったときの3つのポイント
まず、難病になると誰しも頭が真っ白になります。しかし、以下の4つのことを覚えておくと落ち着いたらすぐにでも行動が起こせます。
①既存保険に難病特約がついているかチェック
1つ目は、既存保険があれば、難病特約がついているかです。難病特約なんてあまり聞いたことがありませんが、簡単に言うと、指定された難病にかかると支給される特約です。
保険では、メインの保障とサブの保障に分かれ、特約は後者になります。特約の代表としては、リビングニーズ特約が挙げられます。特約は、保険会社のスタッフさんの言われるがままつくこともありますし、自分で言ってつけることもできます。
今一度契約内容のお知らせのハガキかサイトで特約についても確認してください。
特定疾患は厚生労働省が定める指定難病の一部
実際、保険で難病特約が受けられる病は、厚生労働省の指定難病のうちの一部です。厚生労働省には現在およそ330種類が難病に指定されています。保険会社で難病特約が受けられる難病は、ごく一部でおよそ50種類ほどです。難病になってもなんでも支給できるわけではありません。
対象の難病は、既存の加入している保険会社で確認できます。
指定難病に該当しているなら速やかに手続を
指定難病に該当している場合は、すみやかに支給しましょう。所定の手続きが必要になってきます。以下必要なものです。
- 保険会社所定の請求書
- 保険会社所定の様式による医師の診断書
- 特定疾患医療受給者証または医療受給者証の写し
- 被保険者の住民票
- 特定難病給付金の受取人の戸籍謄本と印鑑証明書
- 最終の保険料払い込みを証する書類
- 保険証券
結構必要な書類が多いので、どこかにメモされることをおすすめします。
②見直すときには既存保険は残す方向で
保険を見直す場合には、既存の保険は残したほうがいいでしょう。詳細な理由は後述しますが、難病は原則新たな保険に加入できるとは限らないからです。既存で入っている保険があれば、大事にしましょう。
既存保険の保険料支払いが厳しい場合は払い済にする
しかし、既存保険の保険料がお支払いが厳しい場合には、保険料の発生をなくし、保障だけを残すことができる払い済がおすすめです。終身型の保険なら、払い済にしても解約返戻金は発生しますし、貯蓄もできます。ただし、一度払い済にすると元には戻せないので注意が必要です。
③新たに加入する場合は貯蓄を増やす方向で無選択型の年金の保険を検討
もし、新たに加入するケースが出てきた場合は、貯蓄を増やす方向で無選択型の年金保険でもいいとプロのFPさんが答えています。無選択型の説明は後述いたします。年金保険は、一定の年齢に達するとお金がもらえる保険です。貯蓄のためにもぜひとも加入しておきたい保険の一部になります。
難病になると既存保険の継続がいい理由
何故、難病の方は、既存保険の継続が一番いい結果になるのでしょうか。具体的に解説していきます。
①難病になれば新たは保険加入はできない
1つ目は、難病になれば新たな保険は原則加入できないことです。難病にかかると人によっては、入院や投薬治療といった施術を受けます。通常の保険加入としては、一定期間内に入院はもちろん投薬も他の治療も受けていないことが前提条件になるのです。
通常の保険加入はできませんが、後ほど紹介する引受基準緩和型や無選択型といった審査基準が厳しくない保険には加入できます。しかし、問題点が起こってくるのです。
②難病になってから保険を見直すと保険料が割高になりすぎる
2つ目は、難病になってから保険を見直すと、保険料が割高になりすぎるからです。保険に加入できる選択肢が狭まってきます。引受基準緩和型と無選択型の保険は、原則保険料が高いものばかりです。
引受基準緩和型
引受基準緩和型の保険は、通常の保険の審査が緩やかな保険のことをいいます。基本的に引受基準緩和型は以下の条件をクリアすると保険に加入できるのです。保険会社によって多少違うものの、代表的なものを抜粋してみました。
- 最近3ヶ月以内に医師による検査または診察により入院または手術をすすめられたことがある
- 過去1年以内に病気やケガで入院したことまたは手術をうけたことがある(正常分娩は除く)
- 過去5年以内にがんまたは肝硬変と医師に診断されたことがある。あるいは過去5年以内にがんで入院したことまたは手術をうけたことがある
しかし、保険料に関しては、通常の保険より割高になります。
無選択型
無選択型は、審査基準がない保険のことです。誰でも保険に加入できますが、保険料は引受基準緩和型よりも高くなります。したがって、保険の無料相談でもよっぽどのことがない限りは、無選択型はすすめません。が、難病等事情がある方には、最終手段としてすすめる場合もあるのです。
また年齢があがるにつれてますます保険料が高くなっていきます。高くなるくらいなら、既存保険の継続のほうが保険料があがらずに済みます。
③難病特約があれば既存保険から支給が受けられる
既存保険では、もし難病にかかったときに支給が受けられる難病特約といった特約があるのです。保険を契約するときには、見逃しやすい項目なので、既存保険に難病特約があるか確認してください。もし既存保険に難病特約があるなら、特約に基づいてお金が支給されます。
実は、既存保険の継続がいいのは、難病特約が一番大きな理由なのです。
難病とは?
難病、難病っていっても実は一部は厚生労働省で指定されていることをご存知でしたか?一瞬難病と聞くと不治の病でずっと病院にいるイメージが根強くありますが、実際はそうでもない病もあります。一生に渡って適切に対処していれば、通常通り暮らせる人も中にはいるのです。
では、実際難病とはどんな病気なのでしょうか。
原因が不明で完治が難しい病
まずは、我々のイメージどおり、難病は原因が不明で治療法の確立もなく完治が難しい病のことです。 基本的に一生涯に渡って病気と向き合うことになります。
また病によっては、一見我々からみればわからないものもあるのです。中には、適切に向き合って普通に生活をされている人もいます。
厚生労働省でおよそ330種類が指定されている
難病の一部は厚生労働省で指定されているのです。膠原病やベーチェット病を含めおよそ330種類が 該当します。厚生労働省に難病指定されると、病にかかったときに国から助成が受けられるのです。
他の難病指定の病は、厚生労働省のHPを御覧ください。
国から助成金が受けられる
また、厚生労働省では公的保障として指定難病になると助成金が受けられます。詳しくは、こちらのPDFファイルを参照してください。手続方法まで細かくのっています。厚生労働省では、指定難病が増えてきているので、今後も助成金対象が広がることが予測されています。
まとめ
今回は、難病になったときに保険に関してはどうこうどうすればいいのか説明してきました。
- 既存保険に難病特約があるかどうかチェック
- 保険を見直す場合は既存保険は残す方向で
- 新たに保険に加入する場合は、無選択型の年金の保険
上記3つの行動はぜひとも覚えておいてほしいものです。難病だと診断されると頭が真っ白になります。落ち着いてからでも行動しても遅くはありません。難病で保険の見直しをするときには、既存の保険は必ず残しておいてください。また、難病になれば、保険よりもまず国からの助成金が受けられるのでぜひとも請求はすませておきましょう。