保険に加入するなら、良い保障であることは条件ですが、できたら保険料が安い保険であることも重要です。保険は高額の買い物と言われているので、できれば安いほうがいいに越したことはないのです。
ところで、我々がいつも当たり前のように保障と引き換えに支払っている保険料は、どのようにしたら決まるのかご存知ですか?保険料は保険会社によって違ってくるので、当たり前のようにA社では高いのに同じ保障のB社の方が1000円安いといったことがあります。
今回は、保険料の決まりに関係している利回りや予定利率に関して説明していきます。利回りを理解していると、保険料がなぜ高くなるのか理解できますし、安くなるタイミングも理解できます。また世間のニュースにも敏感になります。ここでニュースと以外な顔をされますが、利回りとニュースは景気と言った点で非常に関係してくるのです。
死亡保険の利回りとはなんでしょうか?専門用語になるととたんに難しく聞こえてしまいますよね? 数字の話なんて嫌いという人も多いことでしょう。
利回りを理解していると、ご自身が加入しようとしている保険がいいのか悪いのかある程度の目利きができるようになります。
解約するとお金が戻ってくる解約返戻金の割合
死亡保険の利回りとは、解約するとお金が戻ってくる解約返戻金とこれまで支払ってきた保険料の割合のことを指します。
解約返戻金と貯蓄型の保険との関係
解約返戻金というと、貯蓄型の保険に大いに関係があります。解約返戻金は、貯蓄型の保険にしかないのです。解約するまでもらえません。しかたがって、絶対に貯金ができるという関係があるのです。
保険に加入する最終目標
保険に加入する最終目的は、ご自身の葬儀代です。葬儀代の平均相場は200万円から300万円となります。およそ新卒サラリーマンの年収に相当する額です。貯められる自信ありますか?
葬儀代を捻出するのは自力では難しい
しかし、サラリーマンの1年間の年収をご自身で貯めるには相当苦労します。特に賃貸の人は、1ヶ月に家賃を支払い、光熱費やスマホの通信費代も支払います。合わせて毎月天引きされる住民税等の税金も含めて相当額の支払いがあります。この中から自力で貯まるのは難しいのです。せっかくポケットマネーで溜めていても病気やケガで出ていくこともしばしばです。
貯金として保険が解決する
そこで役に立つのが貯蓄型の保険です。貯蓄型の保険は保障の他に貯蓄部分があります。この貯蓄部分が解約したときに返ってくるのです。絶対に解約するまでは貯金ができるので、継続年数が多いほど利回りも上がります。また年金を超えることろには100%を超えます。115%まで上がる保険もあるのです。
解約返戻金の割合が高ければ高いほどお金が多く戻ってくる
死亡保険の利回りが高ければ、当然解約したときに戻ってくるお金も増えます。例えば、100万円の保険で60歳で解約したら100%、70歳で解約したら200%だとしましょう。
60歳のときは100%で100万円戻りますが、70歳で解約すると200万円となります。10年解約するタイミングが違うだけで、解約返戻金が倍額になってしまうのです。
月々支払う保険料に影響がある
当然のことですが、この利回りが、月々に支払う保険料にも影響が出てきます。貯蓄性の保険は、どうしても高いのですが、この高さも利回りに影響してきます。もちろん全てではありませんし、人がいる企業の方が高いです。
保険を賢く加入する方法
ずばり、最終的に保険に賢く加入する方法としては、この利回りがどれくらいか知っておく必要があります。具体的に知らなくても構わないのですが、知っておくとこの保険は本当に自分にとって必要なのか不要なのかも強い判断材料になります。
更にこの考えを強化するためにも、利回りについてモット理解する必要があります。それが保険料と直接関係する予定利率の話です。
利回りをもっと理解する保険料を決める予定利率について
死亡保険の利回りは、保険の支払い額と戻ってくるお金の割合でした。こちらは継続年数があがるほど、上がっていく関係があります。ですが、貯蓄型の保険料はどれも高いです。なぜ高いかは保険料を決める予定利率にあります。
予定利率とは?
予定利率とは、保険料を決める要素となる1つです。予定利率だけで全てが決まるわけではありません。予定利率は、契約者に約束する運用利率のことです。したがって、予定利率の変更は1度もなく、契約した時点の利率が適用され、解約するまで続く数値です。
例えば、契約したときに予定利率が1.05%なら、1年経っても1.05%ですし、10年、20年経っても1.05%と代わりがありません。周りがどれだけ不景気であろうと、1.05%は覆らないのです。
予定利率と保険料との関係
予定利率と保険料にどのような関係があるのでしょうか。大きく分けて2パターンに分かれます。
予定利率が高い場合
予定利率が高い場合は、どうなるのでしょうか。予定利率が高い場合は保険料が安いのです。例えば、予定利率が1%で保険料が1万円の保険があるとしましょう。予定利率が5%だと、一気に保険料が8000円までになります。
2018年2月現在で1%未満なので、そこまで良い保険はありませんが、昔は5%代の保険が実際に売られていました。これらの保険は、今はお宝保険と言われ、解約してしまうと損になる保険です。主に1990年代のバブル期に加入した方は手放さないほうがいいでしょう。
予定利率が低い場合
予定利率が低くなると、保険料が上がります。予定利率が1%で1万円の保険料が、0.9%に下がると保険料が1万1000円になるのです。
ただでさえ、貯蓄型の保険は高い傾向にあるので、予定利率が下がれば下がるほど大変なことになります。
利回りが関係してくる保険
利回りが関係してくる保険は貯蓄型がある保険と申してきましたが、具体的に見ていきましょう。
貯蓄性がある保険
貯蓄型がある保険とは、解約したときにお金が戻ってくるのが特徴です。具体的に見ていきましょう。
個人年金保険
1つ目は、今人気沸騰の個人年金保険です。保険料の支払いが終わると、一定期間お金が戻ってきます。タイプによってはお金がもらえるのが一生涯というものもあります。
国の年金制度が崩壊しかけているので、医療保険と一緒に加入している人もいます。
終身保険
終身保険は、一生涯死亡保障のある保険です。保険料が高い割に、解約するとお金も戻ってきますし、いつ万が一のことが起こっても備えられます。
終身型の医療保険
医療保険は、病気全般に備える保険です。終身型はお世話になる人も多く、値段も1万円程度とまだリーズナブルな部類に入ります。
解約返戻金も継続年数ごとにあがるので、若いときに選ばれる方が多いとも言えます。
養老保険
養老保険は、0歳から加入できる保険で万が一のことがあっても生存していても受け取れる保険です。一定期間ごとにお金を受け取れ、満期が来ても受け取れます。
紹介してきた保険は、予定利率が変動すると良い保険にも扱いにくい保険となってしまうのです。保険料に直接影響してくるので注意が必要です。
まとめ
今回は、死亡保険と利回りを中心にお話してきました。死亡保険の利回りは、解約したときにお金がもらえる解約返戻金と関係があります。予定利率は、月々支払う保険料と関係があります。
利回りを理解できると、今は予定利率が低いからそれほど保障には期待できないな等がわかるようになります。予定利率は契約してから一度も変更がないので、1年後にはまた違ってきます。
利回りと予定利率をしって、10年後も使える賢い保険をみつけましょう。