子育ても終わり、一段落してら気がついたらもう60代。しかし、保険を見直すには待ったをかけたいものです。
特にこれから保険を見直して、新規に加入を予定している方は注意が必要です。今回は、60代の保険の新規加入があまりすすめられない理由を中心にお伝えします。
もし50代までに見直している保険があれば、保険はそのままにしておくことをおすすめします。
60代で新規加入がダメな理由とは?
保険料が高くなるから
60代で保険の新規加入が待ったといいたいのは、保険料が高くなるからです。保険料が高いってたった数千円くらいでしょう?数百円くらいなら覚悟の上で加入するんだから!と意気込む人もいます。
しかし、実際は数百円どころか千円単位で保険料が上がる場合があります。残念なことに、60代は定期でも終身でも保険料が値上がり傾向にあり、正直保険に入らないほうがいいのではと思うほど高いのです。
引受基準緩和型で更に保険料が上がる
CMでもよく聞く持病があっても保険に入れるんです!保険に入れる秘密は、持病がある代わりに保険料が高くなるけどそれでもいいなら保険に入ってねということです。
60代になると、持病の割合が高くなってくるので、新規に加入すると引受基準緩和型した選択肢がありません。
何故60代から保険料が急激に上がるのか?
何故60代から保険料が急激に高いのでしょうか?
見直す側からするとデメリットばかりで嫌になりそうです!
保険会社の考え方として病気リスクが上がるから
保険料が上がる理由としては、保険料があがるからです。これには保険会社の考え方が関係しています。
保険会社の考え方
保険会社は、保険は健康な人に入ってもらいたいという理念があります。健康な人の場合、保険会社側から加入者にお支払いする金額が少なくてすむので、非常に助かるのです。
会社としても信頼関係を失うわけにはいかない
しかし、年齢が上がるにつれて、病気へのリスクがあがっていき、保険会社側から出ていくお金が増えるからです。お金が出ていってばかりだと、いつしか倒産してしまい、会社としても信頼を失うのです。
人間関係にも同じことがいえますが、特に会社が一度信用を失うとなかなか取り戻せないのが現実です。一度信頼を失った保険会社に名前が変わってあとから倒産した会社の保険に入ると思うとあなたも気が引けるのではないのでしょうか。
倒産に直結しないためにも、健康な人には安く、病気のリスクがある人には高くの考えで保険会社としてもうまくやっていけるのです。
60代からの損をしない保険対策4つ
60代から保険料もあがるけど、損をしない対策はあります。詳しくみていきましょう。
医療保険が終身保険なら継続して貯蓄に回したほうがいい
まず、見直しにメスが入りやすい医療保険です。医療保険の場合、もし以前に終身保険に加入しているならば、見直しはせず継続して貯蓄に回したほうがいいです。
60代から必要になるお金
60代から必要になるお金は、ご自身の葬儀代だけです。よっぽどの事情がない限りは、ほとんどの方が葬儀代さえ残しておけば心残りはしません。
継続している保険があると、払込期間が終わる頃には、葬儀代がちょうどいい具合に溜まっています。医療保険の終身保険の目的は、ご自身の葬儀代を貯蓄するためでおあるので、非常に理にかなっています。
ここでやめることは非常にもったいないことなのです。
生命保険はお子さんが未成年の場合のみ
医療保険の次にメスが入るのは、生命保険です。生命保険は加入者が死亡したときのみ支払われる保険です。
もし、60代でもお子さんがまだ未成年の場合には、生命保険があったほうがいいでしょう。お子さんの教育費も必要になってくるからです。またお子さんが独立して働いているようなら、生命保険は不要なので思い切って解約しても困ることはありません。
生命保険は解約してもお金が戻ってこないことがほとんど
生命保険を解約しても困らない理由は、解約してもお金が戻ってこないからです。掛け捨ての場合がほとんどなので、プラスになることもなければ、マイナスになることもありません。
不要だと思えば解約もあり
不要と思えば思い切って解約しても家計に直接ダメージは与えませんし、お子さんも働いていたら残すお金も必要ないからです。
解約すると、医療保険だけになるので、大きな節約にもつながります。
保険を見直して新規加入する場合には転換に注意
60代で保険を見直す場合には、1点注意事項があります。60代にもなると、退職金があるケースが結構多いのです。
保険会社からとしては、この退職金を保険への加入してほしい思いがあるからなんですね。すると、保険会社は既存の保険を下取りして見直しませんかと転換を誘導してくるのです。
転換とは?
転換とは、既存の保険を下取りして、解約返戻金を頭金として新たに保険に加入する方法のことを言います。まとまったお金がある世帯によく使われる保険の見直し方法です。
転換の注意点
転換の注意点としては、一見安く見えますが、実際は保険料が転換をしなくても変わらないケースがあります。
保険を見直すときに、下取りの話をしたら必ず下取りをしないケースについても聞いておきましょう。こちら側から質問しないと話が相手の思うままに進んでしまう可能性があるからです。
保険料の支払いについても理解しておく
最後は、保険料の支払いの違いについても理解しておきましょう。60代は退職も控えている人が多く、退職金で保険を見直す人がほとんどだからです。
終身払い
終身払いは、生涯に渡って保険料を支払う方法です。一生涯なので、80歳になろうが100歳になろうが保険の支払い義務が発生します。
老後は特に年金だけの生活になるので、あまりオススメできない支払い方法になります。
月額払い(払込年齢が指定されている)
月額払いは、20代から推奨されるお支払い方法です。支払う期間が決まっており、年齢をすぎると保険の支払い義務は発生することなく、保障だけがっちりいただけます。
60代でも理想のお支払い方法ですが、払込年齢までの期間が短いので、月額にしたら保険料がその分高くなります。
一時払い
一時払いは、クレジットカードの一括払いと同じです。300万円なら300万を一回で支払う方法です。
60代では退職金がまとまってもらえる人も多いので、余裕があるなら、一時払いが一番得する支払い方法です。
もし、60代から保険を見直すなら、一時払いを念頭に見直したほうがいいでしょう。
60代からは無理に見直す必要がない!
60代からは、保険料の値上がりラッシュです。持病があれば問答無用で引受基準緩和型しか選択肢がなくなってしまいます。
引受基準緩和型は、通常の保険より保険料が高いので新たに加入すると逆に損になってしまいます。
継続している保険が終身保険だった場合、無理に見直す必要がありません。60代に必要なお金は、よっぽどの事情がない限りは、老後の生活費とご自身の葬儀代のみとなっているはずです。
まとめ
今回は、60代の保険の見直し方についてお話してきました。60代からは無理に保険を見直す必要がないという結論に至りました。
- 60代からは保険料の値上がりラッシュで新規加入が損
- 保険を見直す場合には、転換に注意!保険の下取りと言われたら、下取りしないケースも聞いておく
- 医療保険(終身保険)はそのまま継続でご自身の葬儀に備える
上記3点に気をつけていれば、自ずと解決策が見えてきます。保険はライフステージによっても変わってくるので、ご自身のライフステージにも注意しておきましょう。